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私は、まるで魔法にかかったかのように、女の瞳から目が逸らせられないでいた。
それは燃え上がるような朱色で、瞳孔が光の加減で目まぐるしく閉じたり、開いたりしている。
暗闇で輝く反射鏡のように、朱色の瞳は、瞬きをした瞬間に光を跳ね返してキラリと光った。

短編集「闇夜からの手招き」収録