怒涛のタイ旅行

95年の旅行記です。ちょっと古いものですけれど、若い(?)ならではの勢いと雰囲気、楽しんで いただけるかと思い掲載しました。徒然なるままに、どうぞ。

taimap

行ってきました、タイに! 約3泊4日の旅。95年、8/12〜16まで。 海外旅行に自分で企画して行き出したのは大学に入ってからで、そのころ はイギリスとかフランス、イタリアとかドイツというヨーロッパの国ばか り行っていたけど、大学の留学生の先輩を頼って韓国に遊びに行ったり、友達と二人 でスリランカを1ヵ月ほど放浪とかしているうちに、「アジアって、いい かも.....」という思いがふつふつと湧いてきて。 スリランカを旅行したと きにすごく感じたことなんだけど、「ああ、世界ってすんごい未来がある んだな」とか思いましたの。 ヨーロッパとか、アメリカって、たしかに 文化先進国だし、それはそれで素晴しいし、今もそういう所とか行きたい んだけど、なんかそれだけで完結しちゃってるような、まぁ安定している といえばしているんだろうけど、そんなものがあるのかなぁ、なんて。そ の点、アジアって、なんだかイキオイがあるでしょ。まぁ、いわゆる「欧 米」以外の国とかもそうなんだろうけど、「これからの未来、可能性」み たいなものがすごぉく、あるような気がして、なんだか、「やるぞ、やる ぞ、やるぞ、だからお前もやれよ、大丈夫!!」と勇気づけられたような 気がしましたの。 これが、よく言う「アジアのパワー」っていうものな のかしら。 よくわかんないけど。
まっ、そういうわけで。 「微笑みの国、魅惑の国、タイ」っていうでし ょ、タイ料理も好きだし〜。 オンナノコ受けする国だっていうし、お寺 とかも見てみたいし、踊りも見たい!!と、まぁ、でも、いささかミーハ ーな理由もアリで決めたタイ旅行なのでありました。

<1日目>
今日は出発の日。前の日、なんとかホームページを仕上げようと思って、 エッセイ(パソコンとの出会いのやつ)を徹夜で書き上げて。まぁ、いい かぁ〜? 寝ないでも。飛行機の中で寝ればいいし。.....と、用意も完璧に して、お化粧もすませて、ふと時計をみるとAM8:00。待ち合わせはお昼 の12:00だし、うーん、時間あるなぁ。どうしよう。いいや、ちょこっと だけ寝ちゃえ、と思って少し横になってウトウトしていると.....電話のベル にガバッと飛び起きて、時計を見ると、12:30!!電話をとると友達が、 開口一番「なんでいるのッッッ!!」と怒鳴っていた。うぎゃぁぁぁ。 ど、ど、どうしよう。まずい。とりあえず用意は完璧にしていたので、そ のまま顔もあらわずにスーツケースを抱えて飛び出して、タクシーをつか まえて最寄りの駅に急ぐ。ちなみに、このタクシーは私が手をあげてつか まえる時に、先行の車に衝突しそうになっていた。 ああっ!もう!! なんとか30分で待ち合わせ場所について、そのまま成田へ急ぐ。4:20発 の飛行機だったので、2時間前にはチェックインしなくてはいけないんだ けど、なんとかギリギリでセーフ。ふぅ。よかったよかった。ああ、どう なることかと思った。そしてそのまま出国手続きをすませ、飛行機に乗り 込む。今回は全日空。国際線を利用するのははじめてなんだよなぁ。なん かドキドキ。.....と、自分の席をさがして座ると.....あれ!?ビジネスクラス の、CLUB ANAの席だぁ! 私たち、エコノミーの席を買ったのに。ラッ キ〜!! どうやら、チェックインがぎりぎりだったため、エコノミーの 席が空いておらず、ビジネスクラスの方に回されたらしい。  やったね、ちょっと遅れてよかったかもね.....?と言うと、隣で座っていた 友達にビシッと叩かれた。 ひええ。ごめんなさいぃ。

飛行機の、バンコクまでの所要時間は約6時間。朝から何も食べていなか ったので、お腹はぺこぺこ。最初に出されたワインを2本もぐびぐびと飲み、 (1本目をとっとと飲んでいたら、スチュワーデスの人が勧めてくれたの だ)つまみを2袋もバリボリと食べる。ふぅ、お腹いっぱい。と、しばら くしてお食事がでる。.....しまった。もう食べられない。気圧の関係で酔い も早く、ヘロヘロ状態で食事もほとんど食べずに寝てしまった。 寝ているうちにバンコクに着く。
バンコク空港に着いたのは、夜の8時。カードを持った現地案内の人が 向かえてくれた。今回は自由旅行だが、チケットをとる際に旅行会社の人 が「初めての国でしたら....」と手はずを整えてくれたのだ。悪質な客引き も多いので、これなら安心かな。現地案内人はタイの人だった。日本語も 話す。とりあえず空港についたら、帰りの便のリコンファーム(空港会社 への予約再確認)をするつもりだったので、「リコンファームしたいんで すけど.....」と言うと、「OK、OK。やってあげる」と言って私たちのチケ ットを持ってどこかに去ってしまった。うーん、やってもらえるのは嬉し いんだけど、預けてよかったのかなぁ〜? 少し不安。
だってあのチケットがないと帰れないし。でも、身元は確かなはずよね? 旅行会社の社員だって言ってたし、私たちの名前も知ってたし。で、待つ。 .....しかし、なかなか帰ってこない!!! 不安がだんだんと募っていく。 もしかして、チケット持ってどっかに逃げちゃったってことはないでしょ うね?? あのチケットだって、高価なはずだし、ああ、もしそうならど うしよう!? 日本の旅行会社にここから電話したらなんとかしてくれる のかしら。 不安、不安、不安。 ......と、そうこうしているうちに案内人 の人は帰ってきた。あああ。よかったぁぁぁぁ。 あとで聞くと、一緒に 待っていたとき、友達はぜぇんぜぇん心配していなかったそうだ。ちょっ と遅いなぁ、くらいは思っていたらしいけど。なんだ。
で、リムジンタクシーに乗ってホテルにいく。バンコクって広い割に、 電車とかがぜんぜんないから、交通手段はバスとか、タクシーとか、車し かないのだ。.....で、着いたら、おおお!!すごい立派なホテル。予想以上 だぁぁぁ。嬉しい、嬉しい。プールもあるし、アスレチックジムもある。 これで3泊22500円なんて、安いじゃない、ねぇぇ? 日本から予約でき るホテルって、高い割にはショボいホテルが多いんだけど、ここは結構良 かった。ラッキー。 で、わぁわぁとはしゃいでいるうちに、疲れて寝る。

<2日目>
さ、今日はまず午前中は王宮に行こう!ということでバスに乗る。しかし このバスが、よくわからない〜。バス停には名前もないし、アナウンスも ない。ただ、ただ乗ったら景色をん〜っっと見て、ここだ!というところ で降りるのみ。ストリートの名前も、行きすぎるのを素早く見て、今どこ を走っているのか把握しなくてはならない。うげげ。ま、でも、行き先は バンコク一番の観光の名所・王宮だし、ま、見てりゃぁわかるでしょう。 と、いうことで景色を窓から見ていたら、それらしき建物の影。おお、こ こだ!降りよう、ブザーを押せばいいのかな? .....と、あれ、ブザーが 鳴らないぃ。あれ、故障してるのかな?ただ鳴らないだけなのかな?? おたおたしていたら、さっきからこっちを見ていたタイ人の男の人が、 かわりに天井にあるブザーを押してくれた。ブー。あ、鳴った。こっちの ブザーが壊れてただけだったのね。ありがとう〜。急げ、降りろ、降りろ。 で、友達が先に降りる。一人が降りたところでバスが発車してしまった! うぎゃぁ〜!まだ私が降りてないよぅ。バンコクのバスは扉をひらきっぱ なしで走るので、ステップに立った私の目の前で、道路が流れ出してゆく。 まずい、まずい、このままじゃはぐれてしまう、降りなくちゃ、えいっ! ひぇ〜〜、走ってる車から飛び降りてしまった〜!バランスを崩して道路 に膝をつく。そばをバスが猛スピードで走り抜けて行った。こ、こ、こ、 怖かったぁぁぁ。映画とかでさ、走ってる車から飛び降りるとか、そうい シーンとかあるじゃない。あれってやっぱり怖かったのねぇ。身をもって 実感。だって、あれだけゆるゆるのスピードの車から飛び降りても、あん なにこわかったんだもん〜。ひぃ。
で、王宮へ向かう。が、しかし、なんか様子がヘン。外国人観光客があ んまりいない。ここって有名地のはずなのに.....? で、客引きで近寄って きたトゥクトゥク(オートバイにちっちゃな荷台がくっついたような、小 型の三輪タクシー)のドライバーによると、この日は日曜日なので、王宮 は外国人は入れないらしい。入れるのはタイ人のみ。がーん。なんだよ、 そんなことガイドブックにも書いてなかったぞ!!ここまで来たのにぃ。 午後1時以降は外国人も入れるらしい。で、しょーがないから、そのドラ イバーの誘うとおり、午前中はそのタクシーで街なかを案内してもらうこ とにした。でも、このドライバーもなんかヘンで、私たちが行きたがる所 以外に、なんか妙に宝石工場とかに連れていきたがる。なに?怪しい。 乗っているうちに、なんかやっぱり怪しい、ということで降りることにし た。お金も、初めに決めたお金じゃ多すぎるので半額を払って。すると、 ドライバーはとたんに無愛想に。やっぱこれって.....。やめてよかった。 で、まぁその辺をぶらぶらして、午後まで待つことにする。近くに市場 があったので、そこに行ったりして。ついでに、明日の水上マーケットの ツアーを、現地の旅行社に申し込むことにする。ダムアン・サドゥアクと いう水上マーケットはバンコクからちょっと遠いので、ツアーに申しこん だほうがいいということだったので。で、手続きをすませてお昼。その辺 に良さそうなテラスのあるレストランがあったので、そこへ。白人系の外 国人もいっぱいいたので、メニューも英語で書いてある。あまりお腹はす いていないのでサラダくらいにしておこう.....ということで私はグラス・ヌ ードルサラダを頼む。タイのサラダなんだって。あと、お水。もう、暑い 中歩きまくるので、汗がだらだら。水がおいしくておいしくて。あ、もち ろんミネラルウォーターね。生水はさすがに怖くて、飲みませんでした。 で、料理が運ばれてくる。.....おいしぃぃい!!すごい、おいしい。春雨の サラダみたいでね、あんまり辛くなくて。生の玉葱と豚肉と、あと香菜 (これがまた、おいしいの!香り高くて。)をまぜたもので、もう、くせ になりそう。日本でも作れるかなぁ。友達は、お粥に切り干し大根みたい なおかずがくっついたのを頼んで、それもおいしかったって言ってた。 それから、1時ぐらいになったのでもう一回王宮へ。と、あれ?? 入り口の所でガードマンに追っ払われてしまった。やっぱり外国人はだめ なんだって.....!!なんだよー、もう。もう。しょうがない、王宮は明日にしよう。 で、週末のみひらくという、ウィークエンドマーケットへ行く。ちょっと 遠いので、バスを使って。かなり時間がかかって、バスにゆられているう ちに、満腹ということもあって、うとうとと.....。ふたりとも居眠りしてし まった。あああ〜、起きた時にはここがどこだかわからないぃぃ。二人し て必死になって通りの名前とかをバスの中から探して、見て、うーんこの へんかな、というところで降りる。が、しかし、やっぱり違っていた.....。 行けども行けどもマーケットらしいものはみつからない。しょーがないの でその辺の人に聞くと、みんな英語がわからないのにもかかわらず、一生 懸命おしえてくれた。全く英語が駄目な人は、分かる人をつれてきてくれ たりして。うーん、日本じゃ、こうはいかないだろうなぁ。英語がわかん ない人は、その場で逃げちゃうだろうし。わかんなくても、わかんないな りに、一生懸命教えてくれると、旅行者にとってはありがたいんだけどね。 そういうところが、タイの人ってとっても親切だった。
で、いろんな人に教えてもらいながら、なんとか市場に着く。うわぁ、す ごい人!!人、人、人。それに、市場自体もでっかい!!本当に一度はぐ れたら迷子になりそう。いろんなモノが売られていて。外にはひしめきあ う屋台に、洋服とかオモチャとか食べ物とか並べられてて、屋根のあるで っかい建物の中にも、いろぉんなお店が、まさに、重なりあうように立っ ている。ペットなんかも売られてて、うーん、すごい。で、中をぶらぶら と歩く。いくつか買い物もした。
さて、疲れたからそろそろ帰ろう、ということでマーケットの外に出る。 が、しかし、あまりにもでっかい市場のなかを、前後左右見境もなしにう ろうろと歩き回ったため、出た時に自分たちがどこにいるのか、さっぱり わからなくなってしまった。バス停を探すが、見当たらず。も、いいやっ ってことでタクシーのトゥクトゥクで帰ることにした。料金を高め、高め に言ってボろうとする運転手をなんとか値切って、乗り込む。.....し、しか し、この運転が怖い!怖すぎる!! バンコクの運転手って、みんなすご い運転が荒くて、そのなかをあんなちっちゃいトゥクトゥクがちょろちょ ろとかいくぐって爆進するものだから、もう、こわくてこわくて。割り込 みをするときなんか、わたしゃぁマジで心臓が縮むかと思いました。
ま、とは言ってもなんとか無事に目的地に着く。今度は新しい、でっか いショッピングセンターのあるサイアム・スクエアへ。このへんは、まさ に若者の街、ってかんじで、映画館とかショッピングセンターとかがいっ ぱいある。で、そのなかのデパートの一つのサイアム・センターへ入る。 ここを入ったところで、良さそうなレストランがあったので、あとで入ろ うね、ということになる。そしてなかをそぞろ歩き。いろいろとお店があ るんだけど、ちょっと閑散としていた。ま、夜7時くらいで遅いって事も あったのかな。TowerRecordもあったので、行ってみた。視聴コーナー で、アジアン・ポップスというのがあったので聞いてみた。けっこういい。 タイ・ポップスなんかも、結構いい曲いっぱいあるらしいのよねぇ。歌唱 力ある人いっぱいいるみたいだし。でも、張ってあるポスターが笑えた。 なんか、人昔前のアイドル写真みたいなのよねぇ。ポーズがいちいち笑え るの。人さし指突き出してウインクしてたりして。こういうのをマジでや ってるんだもん〜。うわぁ。うはは。
そろそろ、お腹もすいたのでごはんにしよう、ということになる。で、 さっきみつけた良さげなレストランを探すんだけど.....見つからない!! ええ、ええ、どうして!?たしかにあったはずだったのにぃ。あれは幻だ ったの?? デパートを端から端まで探すも、見つからず。で、泣く泣く あきらめる。ううう。悔しい。いったい、あのレストランは何だったの? ほんとうに幻だったのだろうか。うーん、不思議。で、悔しいから、ぜっ たいそのへんの所で妥協するのはやめよう!と、ガイドブックで探した、 2ブロック先のレストランに行くことにする。これが、けっこう当たりな レストランだった。フレンチスタイルのタイ料理なんだって。雰囲気もい いし、ウェイターも感じがよくって。ハンサムだし。一応英語も通じて。 また別の一人、その人は英語は通じないんだけど、一生懸命タイ語で話し かけてくるの。周りのウェイター仲間なんかは笑って見ていてね、どうや ら私たちのことを褒めてくれていたらしい。ありがとう、あなたもかっこ いいわよ。なぁんてね。でも、なんかほんと、なごやかでいいかんじ。 料理は、ウェイターお薦めのスープと、生野菜、笹のようなもので包んで 揚げてあるチキン、春雨を揚げて水飴をからめたような甘いやつの5個セ ット、ごはん、コーヒー。も、いちばん強烈だったのはスープ。色は真っ 赤で、地獄のよーに辛かった。もう、ガツンとくる辛さ。でも、おいしい の。なぜ??まさに、やみつきになるってかんじ。二人とも鼻水ぐずぐず、 水をがぶ飲みしながらとりつかれるよーにすすっていた。
うーん、おいしかった。 あと、生野菜が、これまたすごいの。なんか、 まさに「野生」っていうような、ごわごわした、たくましー草を、こっち の人は平気で生で食べるのねぇ。ドレッシングもまた、辛くって。ま、食 べたけど。でも、その野菜のなかにミントの葉があって、それを唐辛子 ソースで食べるのは.....なんか、やっぱり、アレでした。....ちょっとね。 お腹ポンポコリンになって、そのあとは帰って寝る。あ〜、お腹いっぱい。 幸せ、幸せ。

<3日目>
さてと、今日は、昨日申し込んだ水上マーケットツアーのために、朝5:30 に起きる。ホテル前に、6:30集合なので。ホテルの朝食バイキングは6:30 に始まるということで間に合わないので、別のレストランにいく。そこでも 朝食チケットは効いたらしい。よかった、よかった。 で、朝食をすませて ロビーで待つ。しかし、6:45になっても、7:00になっても、来ない!! すんごい、不安になってしまう。そーいえば、バンコクには怪しい旅行会社 も多くって、お金だけもらってその後はあとかたもなく消えてしまうって... ど、どうしよう。不安になってきたよ〜! ホテルのカウンターに行って、 旅行社からもらったチケットの半券にかいてある電話番号にかけてみること にする。ちょうどそのとき、他の日本人ツアーの、日本語がしゃべれるタイ 人のガイドさんがいて、その人が代わりに電話をかけてくれた。うう、あり がとう。で、彼によるとまだ旅行社は開いてなくて、つながらないらしい。 でも、安心していいよ、きっと大丈夫だろう、たぶん道路が混んでいて遅れ ているだけだろうって。うう、そうならいいけど。で、ひたすら待つ。 .....やっと来た!! あああ、よかった〜。ふう、どうしようかと思った。 で、来たマイクロバスに乗り込むと、そこには他の白人系の観光客が何組 か乗り込んでいた。韓国の女の子二人組もいた。そのまま旅行社の前まで つれていかれ、私たちはバスを降りてタクシーに乗らされる。どうやらバ スはいっぱいなので、私たちは別の車で行くことになったらしい。そこに は先にドイツ人の夫婦らしいカップルが乗り込んでいた。そして、しばら くして出発。
しかし、このドライバーはやけにしゃべる人だった。けして英語がうまい ってわけじゃないんだけど、知ってる英語をもう、わけもなく並びたてて わけもなくワハハと笑う。「ジャパニ〜ズ??オゥ〜、トヨタ〜、サクラ 〜、ウハハ〜〜」ってかんじ。も〜、疲れて疲れて。うるさくて相手にし ないドイツ人夫婦。でも、私たちはなぜかつきあってしまう。悲しい日本 人のサガ。こういうときって、ヨーロッパ人のほうがキッパリしてるのよ ねぇ。「使う側・使われる側」の区別をはっきりつけるというか。その点、 日本人ってそういうことに慣れていないせいか、必要以上に相手にあわせ てしまう。.....ということを、この前スリランカでフランス人二人と一緒に タクシードライバーを雇って各地を回ったときにも思った。彼等はもう、 はっきり壁を作って、あまり話そうともしなかったし。「お金を払って雇 う側」というスタンスをすごく持っていたように思う。私たちはそんなこ とはあんまり考えないで、普通に対等の関係みたいに話してたし。 ま、どっちがいいのかは良くわかんないけど。
しかし、このドライバーはまた、いーかげんな人だった。途中で自分の家 に戻るは、お酒らしきものは飲むは。そして、どうやら先行のバスを見失 ってしまったらしい。そのまま目的地のダムヌゥン・サドゥアク水上マー ケットに着く。しかし、はぐれてしまった私たちは、ツアーに参加できな い。その上、タクシードライバーは料金を請求してきた。冗談じゃない! いーかげん、私たちはプッツンしてしまった。特に、ドイツ人の女の人の ほうが、怒る、怒る、怒る。だいたい、私たちは旅行社で先にお金を払っ ていたのに。そして、先行のバスを見失ったのはあなたの責任なのに、な ぜ私たちが料金を払わなくてはいけないのか。.....っちゅーことをモメつつ も、時間がもったいないので水上マーケットのボートに乗る。これも別料 金。まったく、ツアーに参加していれば料金のうちに含まれていたはずな のに。ぶつ、ぶつ、ぶつ。 ま、でも、この水上マーケットはおもしろか った。昔のスタイルの、マーケットがそのまま体験できるってかんじ。 両脇に屋台がうわーっと並ぶ細い水路のなかに、これまた細長いボートが ひしめきあっていて。ドイツ人夫婦はボートの屋台からバナナの天ぷらみ たいなのを買っていた。すこしおすすわけ。あ、これ、おいしい。バナナ はあんまり甘くなくてね、天ぷらみたいなのに、あんまりしつこくないの。 サクッとしていて。これはおいしかった。 で、ボートから降りる。 ドライバーはまだ料金を請求していて、どうしよう? もう、いいからド ライバーはほっといて、バスで帰ろうかって事になる。このままこのタク シーに乗って旅行社に帰ってもまた面倒なことになりそうだし、けっこう 彼の態度にプッツンしていたってこともあったし。ここまでこじれた中、 また彼の車で帰るっていうのも不安だったし。で、もう強引にバスで帰る。 ドライバーはしつこく追いかけてきて、警官までつれてきたけど、私たち は先に料金をはらっていたっていう領収書もあったし、強い。警官もドラ イバーを説得するほうに回る。もういいや、行っちゃえ、行っちゃえ。 で、バスでバンコク市内へ。まったくもう、ツアーの意味がぜんぜんなか ったなぁ。ふぅ。ま、でも、無事に帰ってこれてよかった。
 次は、昨日行けなかった王宮に向かう。今日は入れた。あ〜、なんか昨 日おあずけくらったぶん、なんだかそれだけで嬉しい。王宮は、やっぱり 絢爛豪華。すごい。きれい。写真をばしゃばしゃと撮る。王宮の中にある、 エメラルド・ブッダというヒスイの仏像がまつられているお寺のなかは、 すごく敬虔な雰囲気で、ひとがいっぱい座ってお祈りしていた。なんか心 が安らぐ。やっぱりタイって信仰心豊かな国なのね。いいなぁ、こういう のって。 で、そろそろお腹もすいたので、お昼と夜兼用ってことで有名 な、水上レストランに行く。チャオプラヤー川を船に乗って。この船が、 また、すごく良かった! バンコクって運河の街で、船もすごく発達して いるらしいんだけど、またなんだか、旅情もあって、旅行者にも使いやす くって、気に入ってしまった。
で、レストランに入って、ごはん。今回は、トム・ヤム・クン、エビとコ コナツの炒めもの、ベジタブル・カレー、ライス、そして昨日食べておい しかったグラス・ヌードルサラダ。トム・ヤム・クンは、あんまり辛くな くって、食べやすかった。ココナツを炒めたやつが、なんかすごいおいし い!ぜんぜん甘くないの。ココナツっていうから、なんか甘いかな〜と思 っていたんだけど、竹の子みたい。すごくシャキシャキしていて。カレー は、なんだか水みたいだった。これがタイ・カレーなのかなぁ。なんかス ープみたい。おいしかったけど。 そうそう、ここのウェイトレスの子が、 超かわいかった!!何才かなぁ、まだ十代じゃないかなぁ。タイの子って、 可愛い子は超かわいい。日本でアイドルになれるんじゃないかなぁって思う くらい。うーん、なんだか初々しくって。惚れちゃったわ〜。
さて、お腹もいっぱいになったことだし、このあとどうしよう? そうだ、 タイ・シルクを見ていなかった、シルクのお店にいこう〜。と、いうわけ で、一番有名なジム・トンプソンのお店へ。この人はタイ・シルクをはじ めて世界的に有名にした人らしい。なんかいま、失踪中なんだって?! でも、商店はやっていた。そこでいろいろと見る。やっぱ商品は割高ね〜。 お店の雰囲気はすごく高級っぽくて、いいんだけど。やっぱり日本人は多 かった。私は結局何も買わず。友達は何点か買っていた。
さ、もう暗くなってきたし、帰ろう。ということでバスに乗る。降りると き、バス停をちょっと乗りすごしちゃったみたいで、交差点で車が止まっ ているすきに、降りてしまう。こういうときって扉が開いたまま動いてい ると便利。ちょっと怖かったけど。
ホテルの向かいにあるマクドナルドでパイナップル・ジュースを買った。 これが、すごく、濃くておいしかった。さすが南国。買ったのは普通のマ クドナルドなのに.....。ジュースにはみんなうるさいのかな。余談だけど、 ここのマックでは、テリヤキ・バーガーがサムライ・バーガーになってい た。なんか笑えた。

<3日目>
ああ、今日でタイ旅行も終わり。今日の夜10:00の便で東京に帰るのだ。 まっ、とりあえず、行きたい所は全部行ったし、あとはつれづれお買い物 でもしよう。.....というわけで、今日はゆっくりショッピング。スチュワー デスさんに有名な、「象さんバック」を買いに、ホテルから2.5km程先の お店まで行く。ま、時間もあることだし、バスは使わないで歩こうとか思 っていたら、この距離がけっこうあった!!歩く、歩く、ひたすら歩く。 汗がまたダラダラ。 で、やっとたどりつく。ふぃ〜。店の中は、小さい ながらも日本人でごったがえしていた。お客はすべて日本人。うーん、こ れってまるで、どこかの免税品店のよう。 なんだか、バーゲンセールの ような雰囲気にあてられて、私もい〜っぱい買い物してしまう。ここは、 シルク関係の小物がいっぱい売られているのね。ティッシュケースとか、 パジャマとか、小物入れとか、買う予定もなかったものをいっぱい、いっ ぱい買ってしまった。ま、いっか、安いし〜。
で、予想外に荷物が巨大になってしまったため、いったんホテルに帰って 荷物を預けることにした。また、歩く。え〜い、ちくしょう、バスは絶対 つかうもんか〜。カロリー消費になるし。で、また2.5kmほどの道のりを 歩く。.....つ、疲れた.....。行き帰り、合計約5kmだ〜。疲れ切って、ホテ ルに着いた後、しばらくまた向かいのマクドナルドで休む。ふ〜。
 さて、そのあとは近くの市場にいくことにした。まだ屋台とかで食べて ないから、ごはんはどっか良さげな屋台見つけて入ろうね。で、市場をぶ らぶら。途中、ちっちゃな屋台で丸い、ギョーザのようなニラがたっぷり はいったスナックみたいなのを一つ買う。で、ふたりで分けて食べる。う ーん、おいしい。 また歩いているうちに、紳士然としたおじさんと立ち 話。彼は英語を学校で教えているらしく、すごく親切。で、話しているう ちに「いい屋台を探してるんだけど.....」というと、「OK、ついておいで」 と言って私たちを屋台に連れていってくれた。ラッキー。うれしいな、地 元の人の推薦のお店に行ける。で、メニューは全部タイ語でかかれていた ので、彼が注文もしてくれた。お薦めメニューというヌードルを頼んだ。 これが、また、すごくおいしいの! あっさりしていてね、するするっと お腹にはいってしまう。あんまり辛くなくって。で、食べながら話をして いるうちに、「お土産は買ったのか」「いいお店があるよ、案内してあげ る」という話になり.....。うーん、これって?でも、すごく紳士然としたお じさんだし、これまでの客引きの人とはちがうみたいだしなぁ.....。屋台も 紹介してくれて、親切な人みたいだし、行くだけ行ってみようか。 と、 いうことで、一応その人についていって、そのお店に行ってみることにす る。.....これが、また、怪しい店だった!!路地の裏の、これまた怪しい ところに小さなお土産屋さん的なお店。扱うものはジュエリーとか高価な ものばっかで、店員さんは怪しげな日本語を話す。なによこれ〜!! 友達はだんだんと、マジで怒りだして、「なんだよ、これ!親切なおじさ んだと思ったのに〜。英語の教師ってのもウソじゃないの!?」って。 で、なにも買わずにとっとと出る。ほんとにもう、ねぇ。親切な人だと 思ったのに。なんかガッカリしちゃう。 ま、でも、いっかぁ?おいし いお店にも案内してもらったことだし。
 さて、そろそろ時間も押し迫ってきたことだし、いったんホテルへ帰っ て荷物をうけとったら、空港へ。ホテルからタクシーを使う。これがすご くいいタクシーで!シートはふかふか、清潔で、ほのかにいい香りもする。 なんかすごい、いいタクシーだったのね〜。ちょうど夕暮れ時で、ドライ ブがいい気分。快適、快適。 空港には予定よりかなり早く着いて、早め にチェックイン。当然の事ながら、ビジネスクラスはとれなかった。うう、 残念。ま、これが当然なんだけど。そしてそのまま、機上の人へ。

楽しい旅だったなぁ。でも、そーいえば日本人とか、あんまり見かけなか った。お盆で、旅行シーズンだったというのに。私たちが団体旅行じゃな かったってこともあったかもしれないけど、タイはちょうどこの時は雨期 ということで、けっこう敬遠されてたのかもしれない。でも、雨期ってい っても私たちのときは雨とか、あんまり降らなかったし、降っても夕方と か朝、ぱらぱらと降るくらいで、ぜんぜん支障はなかったですよ。かえっ てお勧めかもしれない。ホテルとかもこの時期安くなるって聞いたし。  しかし、タイ、それもバンコクの全体の印象といえば、「微笑みの国」 ってーより「怒涛の国」っていったほうがよかったかも.....。とにかく、パ ワーあふれる印象の国でした。 ま、でも、人はみんな、親切だったけど ね。とりあえず、不親切な人はいなかったかもしれない。道を聞けば、み んな親切に教えてくれたし、通りすがりの人も聞きもしないのに「どこに いくの?」とか聞いてきてくれたりして。ま、これが客引きだったってい うこともあったんだけどね。

ま、でも、無事に帰ってこれてよかった。タイダンスも見れたし、寺院な んかもすごく素敵だったし〜。タイ料理、今度家で作ってみようかな。調 味料も買ってきたし、いつか挑戦してみよう。
と、いうわけで、今回はこの辺で。ここまで読んでくださった皆様、あり がとうございました!!