はじめての展覧会・日英欧現代アート展

イギリスで開催されている「ジャパン2001年祭」の正式認定イベントであり、EWACC(イースト&ウェスト芸術家・文化交流クラブ)が主催する「第一回・日英欧現代アート展」に作品を出品する事になりました。

きゃー!しかしとにかく最初のお知らせを頂いた時には飛び上って喜んじゃいましたよ。去年あたりから気を引き締め直して、がんばって絵を描こうと色々と試行錯誤しはじめて約1年。何点かコンペに応募などしていたのですが音沙汰も無く、落ち込んでいた矢先だったので殊更嬉しかったです。
第一次選考通過のお知らせを頂いたのが4月で、その時に chairman(会長)さんから EWACC の芸術家会員のお誘いも頂いて。会員資格にパフォーマンス(個展)の経験などなくてはならなかったのですが、そういう実績のない私のことも考慮して頂いて、感謝至極でした。

8月に次の最終選考通過のお知らせを頂いて、ロンドンのギャラリーにての展覧会に出品する事になりました。2001年10月04日〜10月14日まで、Soho の Global Cafe Gallery にて。オープニングパーティーが 10月05日(日)に開催されるということでお誘い頂きましたので行ってきました。以下、その顛末記です。

2001.10.02(火) 1日目

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適当な写真もなかったので、チケットを。マイレージ登録しなくちゃ。。

なかなかバットタイミングでした。というのもアメリカの例のテロ事件が!出発を決めた1ヶ月程前にはそんなこと夢にも思わなかったのに、世界情勢なんてわからないものです。しかも報道では今日か明日にでも戦争が始まるかも!?という緊迫した情勢。ちょいとちょいと、飛行機飛ぶんかい!?ていうか撃墜されないでしょうね??大丈夫???とドキドキのスタートでした。

急に出発を決めたということもあり、キャンセル待ちで出発の1週間前にチケットを取得することにしたのですが、飛行機会社を決めるのにはちょっと悩みました。ヨーロッパ路線なのでアメリカの航空会社はないとはいえ、少しでも安全な飛行機で行きたいし。。安さでいうと大韓航空なのですが、ダンナさんの「韓国はやめとけ!(この情勢にまぎれて北朝鮮がなにするかわからないから)」の一言で断念。エアロフロート(ロシア)も安いのですが、ちょっと怖そうなのでパスしよう(て言っていたらエアロフロート、イスラエルで事故りましたね。ぞー)
で、なんだかんだで出発時刻などの都合もあり、候補はキャセイパシフィック(香港)かエールフランス(仏)に。キャセイは香港経由なのですが、成田-香港間が満席で結局キャンセル待ちでゲットできませんでした。で、エールフランスに決定。まぁフランスならそんなに矢面に立っていないし、セキュリティもそこそこしっかりしてそうなので大丈夫でしょう。これで墜落したら運命とあきらめます。な〜む〜(-人-)

旅は道連れ、今回は会社時代のロンドン通の友人が同行してくれることとなりました。PM 10:00 出発の飛行機に乗るために成田で待ち合わせたのが PM 08:00。見事に人がぜんっぜんいなくて居るのは警備員ばかり(!)の成田空港にて「もし死ぬとしてもアンタと一緒かと思うとイヤだわぁ。。どうせ死ぬなら恋人と一緒が良かった。。」とボヤく友人。ふふふふふふふ、そんなことおっしゃらず。わたしゃアナタと一緒でも良くってよ。死ぬなら一緒!さーれっつごー!

無事に出国手続きをして機内へ。
エールフランスは椅子や備品のオーディオやテレビとかが(日系航空会社やヴァージンなどにくらべて)若干古くてしょぼいのが難ですが、なんといってもお食事が美味しいのがグーですね。頂いたビールをおかわりしつつ、友人と二人で成田空港の売店で買ったイカ軟骨をゴソゴソ取り出してつまみに(おやじだよ。。)興じるうちになかなか快適に、空の旅を過ごす事ができました。そんなに揺れることもなく。
ただ心のどこかで感じていた恐怖心?のせいか、途中変な夢を見てしまって手に汗を握りました。アフガニスタン上空で飛行機がいきなり急激に方向転換して南に向かって行くの。機内アナウンスで「当機はこれから安全の為に進路を変えます。お席のシートベルトを。。」とか言うんだけどその声も妙に上ずっていて怖いの!!ハッと目が覚めてあー夢でよかったと。。むちゃくちゃドキドキしました。目がさめて友人に告白したら、彼女もなんか変な夢を見ていたらしい。彼女のは飛行機が米軍の基地に緊急着陸するものだったらしいのだけど、二人とも考える事同じね。あー夢でほんとによかった。

ずっと夜間飛行だったのですが、ちょうどこの日は中秋の満月で、まんまるなお月様が、とてもとても、幻想的できれいでした。雲海の上に明るく輝く金色の月。飛行機の上から眺められるなんて、タイミング的にもそうそう無いだろうな。この怖さを引き換えにしてもちょっと忘れられそうにない、貴重な経験でした。美しかった。

2001.10.03(水) 2日目

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間借りしたお家の周辺。
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名刺マシーンで作った名刺。こんな感じです。

宿は友人の紹介でコンパートメントを間借りすることにしました。最寄り駅は地下鉄 Northen LIne の Tooting Broadway(トゥーティング・ブロードウェイ)。 London の中心地から地下鉄で30分程の郊外で、活気あるベットタウンという趣きで良いところでした。部屋は素泊まりで一泊 20ポンド(約4千円くらい)、清潔だし静かだし、自炊もできるしなかなか良かったです。留学などで長期滞在の人もいて、ある種下宿の趣きでした。
宿に到着したのが AM11:00 ごろ。夜間飛行だったので時差ぼけは無いはずなのですが、やっぱり飛行機の中でしか仮眠を取っていないのでツライ。が、ここで動いておかないと後々まで引きずってしまうのでなんとか出かけましょう。

そういえばこちらで配るつもりの英語版の名刺(こちらではビジネス・カードと言うのだそうだ)を作っていなかった。。急遽作りたい、ということで あちこちの文房具屋さんを物色する。が、名刺を作れるようなシステムは見当たらない。Kinko's みたいなところがあればいいんだけど。。。全然見当たらず。どうしよう。ならば、と思ってガイドブックに書いてあったTottenham Court Road にある大きな文房具屋さん、Paperchase を訪れる。ところがここでも気配なし。店員さんにサンプル(手持ちの他の人の名刺)を持って「こんなの作りたいんだけど。。」と相談すると、コックニー訛りのロンドン英語でベーラベーラベーラ、立て板に水に喋られる。わっかんないよー!!!どうやら、ここでは紙は売ってるけど(それらしき厚手の紙は見せてくれた)プリントサービスとかはしていないみたい。なんとなくニュアンスは分かるんだけど、細かな言い回しとか全然理解できなかった。あううう、英語力不足を痛感。がっくし。

プリントサービスのお店もなかなか見当たらず、どうしようかーと言いながら Piccadilly Circus(ピカデリー・サーカス)の地下鉄の駅に入った時、友人が「あ、あれ!」と発見してくれたものがあった。それは、日本の街では良く見かける、名刺製造マシーン(プリント倶楽部みたいなの)。おおおおお!!!ロンドンではここに一台こっきり見た限りでしたが、あれほど、このマシンが有り難く見えた事はなかったです。すばらしい!!
ということでマシンにへばりついて早速作る。ごくごくシンプルなものでしたが、デザインも選べるしなかなか良かったです。一度に50枚も作れたし、これだけあれば当分は大丈夫でしょう。
アジア人二人がこのマシンにへばりついて、人通りの激しい地下鉄の改札近くで何やらしているのが珍しかったのか、何人かに覗き込まれた。このマシン、この界隈でも目新しいものだったらしく(にしてはあまり誰も使ってなかったけど)「それ何?」「何が作れるの?」とか興味津々に聞かれる。「ほら、こういうのが作れるみたいですよ」と、出来たてホヤホヤの名刺を見せると「へえええー!」と感心したのか、私達の次にも使う人が現れたり。売り上げに貢献したかも!?

夜は現地在住の友人と合流してご飯でも食べましょう、といっていたので、電話して大体の場所を決めておく。ところが夕方になってもう一度電話すると、どーーしても今日は残業がきつくて抜けだせないらしい。まぁいいや、じゃぁ明日にしましょう!と電話口にて。同行の友人も今日はちょっと、体調が悪くてキツかったみたいだし。ということで早々に帰る事にした。一日目だしツライしね。近所のスーパーでテイクアウトでもして宿でご飯食べて早めに寝よ

2001.10.04(木) 3日目

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観覧車にて。男の子が可愛かったので盗み撮り(笑)。右方、テムズ川に小さく見える貨物船と男の子の対比が良いでしょ?案外気に入ってます。
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ダリ美術館にて。ただのパネルですが、その下に書かれているさすが!なダリ語録が気に入ってパチリ。
Ideas are made to be copied.I have enough ideas to sell them on.I prefer that they are stolen so that I don't have to actually use them myself.
(直訳) アイディアはコピーされるためにある。私にはそれは売るほどある。私は、私がそれらを現実に私自身使用する必要がないようにそれらが盗まれたいと思う。
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マンガ専門店にて。
いっぱい買い込んでしまいました。

今日は観光をしましょう。まずは友人が行きたいといっていた、最近の London の観光スポット、London Eye へ。
テムズ川沿いにででーん!と大きく建てられた、でっかい観覧車です。とはいえ、日本のあちこちにある大規模観覧車には大きさ的には及ぶべくもない規模のものですが、なによりロンドンにおいてはパリのエッフェル塔くらいに新しい構造物だし、この高さの建築物って旧市街にはこれまでありませんでしたからね!(新市街のビジネスタウンには高層ビルが結構立ち並んでいますが)なかなか趣き深く、ロンドンっ子たちにも大人気なのだそうです。(しかしこれ、建築中に一度、テムズ川にバッタンと倒れたのだそうですよ。。。強度の計算違いだったそうで。間違えるなよ!と突っ込みたくなりますが。。恐るべし。勘弁してよー!)
以前1年前に来た時にも一度乗ったのですが、もう一度。その時は混み混みで、整理券を貰わないと乗車できなかったのですが、今回は行ったのが平日の午前中だったせいか?たいして待ちもせず、スムースに乗れました。
チケットを渡すと、以前はなかったボディチェックがあってびっくり。乗客が降りた後も、機械や棒の先に付いた鏡で爆発物?をチェックしていたり、厳重でした。テロ対策?そうか、確かに観覧車というものも対象になり得ますかね。
ここの観覧車は15人くらいが立ったまま入れて、車椅子でもそのまま入れるし、中でも動き回れる大きなものです。しっかりしているから揺れないしね。かなり安心<ちょびっと高いとこが怖かったりもするワタシσ(^^;
小さな子供連れの家族とかとも一緒で、ワイワイとなかなか和やかな雰囲気でした。子供が可愛かったのでパチリと盗み撮り(笑)

観覧車の近くの建物で、ダリの展覧会がやっていたので見に行く。ダリか〜〜、これまではあまり好きでは無かったのだけど、なかなか面白かった。オブジェや絵の他にダリの生前の写真やコメントがそこここで、ムードたっぷりに展示されていて、これも興味深く見ました。むむ、やはり、深いな、ダリ。

次は大英博物館へ。今回の展覧会にも関わりのある「ジャパン・2001祭」の一環で、この博物館でもなにやら日本文化紹介の特別展覧会をやっていました。仏像や絵巻物、土偶から縄文土器に到るまで。現代文化、かなにかのコーナーでは地方観光地のお土産特集とか、プリクラ(!)なんかもあった。しかし考えても見て下さい。。大英博物館にプリクラが!!かなり怪しかった(笑)ぷぷぷ。みんな、何だろう?って感じに覗き込んでいました。こういうのって確かに日本独特かもね〜〜。

博物館を出たところの通りを歩いていると、おや?なんだか懐かしいバットマンのロゴマークが。何だろう?とふらふらと入ってみると。。。おおっこれは!!オタッキー垂涎、マンガ巣窟のお店でした。わぁお〜〜〜と私はちょっと興奮。アキラとかの日本の漫画もあるよ〜〜。なになに、本棚には怪しい「マンガの書き方(日本語)」の文字も。壁紙が黒の暗い店内で、ロンドンのオタッキーたちが漫画をあれこれ立ち読みしています。これは物色するしかないでしょう!!時間を忘れていろいろ見る。友人はちょいとあきれ顔で「私、別のお店ちょっといってるね〜」と別行動。
あれこれ物色するうちに、すごい好きなテイストのイラストレーターさんを見つけました。名前は Luis Royo。スペイン出身の作家さんです。いやーんすごい好きかも!女の子が可愛いし、アメコミっぽい肉々しさもそんなになくて、ダークなロマンティックさがいい感じ。(ホームページとかないかな、と思って探したら見つけました。こちら)イラストレーション・ブックが何冊か出ていたのでどうしようか悩むも、全冊購入。あとマーヴェル(バットマンとか、スパイダーマンとか、最近では X-men とかのコミックスを出しているプロダクションね)のイラストレーションブックもあったのでこれも購入。計6册、カバンがずっしりと重いじょー!根性です。

夜は、今日こそはと約束していた友人とPiccadilly Circus のバーガーキングにて待ち合わせ。カウンターにてコーヒーを頼んだのですが、店員がふざけていてバタバタと異様に走り回っていてやけにうるさい。なんなんだ、いったい。まぁいいけどね。。
ともあれ講習電話から何度か携帯に電話して無事に合流。SOHO の新スポットであるという、新・イギリス料理のお店に連れて行ってもらった。とてもお洒落でいい雰囲気。生牡蠣と前菜、メインにチキンを頼んで皆で取り分け。なかなか美味しゅうございました。

しかし今回つくづく思ったのですが、こちらでも携帯電話がかなり主流になってきていて、待ち合わせとかするときにはとても欲しくなりますね。今回携帯がなくてとても不便だった。そこここのモバイル・ショップではプリペイドの携帯とかも売られていて、かなり衝動にかられました。レンタルする携帯は街なかではあまり見かけなかったけど、空港ではそういうサービスもあったそうで。次に機会があれば借りてみようかな。

2001.10.05(金) 4日目

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テート美術館にて、いっぱい買い込んじゃいました第ニ弾。上の大きいのはカレンダーです。
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ギャラリー会場の Global Cafe。ピカデリー・サーカスに程近いベストロケーションでした。
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こんな感じに展示されてました。隣は同じくデジタル・アート部門で入賞されていた服部幸平氏の作品です。
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アップ!
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パーティーもとても盛況でした。
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アート・エキシビジョンとしてこんなパフォーマンスも。人体カリグラフィー。
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それを見る私たち。
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他のアーティスト達と。左から人形彫刻家の山下氏、photo designer の Linda Gordon氏、私。

さて、今日はいよいよパーティーの日だーい。
今日のために日本からわざわざ着物を一式持ってきたのですが、無事に着付けできるかどうかドキドキです。夜6時半からなので、3時くらいに帰ってきて準備をはじめれば大丈夫でしょう。タクシーも手配して、宿の前に5時頃迎えに来てもらうよう頼みました。
とりあえず午前中とお昼は時間があるので、大好きなテート美術館に行くことにしました。好き好きテート!ラファエロ前派のロマンティックな絵が多くコレクションされてて、美術館の中では今のところ一番のお気に入りです。
Pimlico(ピムリコ) で下車。宿からは電車で15分くらい、案外近かったです。駅からとことこと歩いて行く。空模様も、たまにぱぁっと青空が広がって日も差してきたりで、とても心地よい。
テートは最近(1年程前?)改修工事をしたということで、建物も新しくなっていました。順路もすごくわかりやすくなって、天井もぐーーんと高くなって明るい雰囲気。
とりあえず大好きな ミレイの「オフィーリア」を拝みに行く。はーーーためいき。。素敵。はじめてこの絵を見た時には衝撃をうけたものでした。この細かさ、美しさ、どうでしょう。死体が醸し出す切なさ、ロマンティックさ。
ああっ好きなウォーターハウスも!これはこれまで見た事ない絵が展示されていて、感激。チェックチェック。
あと今回初めて見て、ほぅっと見とれてしまったのが、Frederic Leighton の「Lieder Ohne Worte」でした。この作家さん、これまでは知らなかったのですがすごい素敵ー。好みです。画面じゃちょっと伝わりにくいかもしれませんが、女性の輝くような、ふくふくした指が。。。美しいのですよ。これもチェック♪楽しいわん。ショップでも色々と買い込んで満足満足。

お昼はミュージアム内の喫茶店でひと休み。しかしイギリスって何が素晴らしいってさぁ、美術館、博物館とも、こういった公共の施設はすべて無料なことですね!しかも絵がガラスケースに入っている場合は柵もなし。目と鼻の先でまじまじと、名画を楽しむ事ができるなんて、なんて素晴らしいのでしょう。こりゃアートも栄えるはずだよ。。。学校の授業でも良く利用されるようで、制服着た10代あたりのどっかの学校の生徒達が、絵の前に思い思いの格好で座り込んでスケッチしたり、感想をノートに書いたり。すごく楽しそう。いいよな〜こういうの!日本じゃへーきで取るもんね、入場料1000円くらいは。まぁ維持費はほとんど税金だろうしそれも善し悪しでしょうけどね。。ものの考え方の違いだよなぁ。

さて、3時過ぎに宿に戻って仕度。着物に着替え。
今回の着物は祖母から譲り受けた大島紡、ピンク地にバラの模様が入ってちょっと珍しいのを持ってきました。大島は付け下げや訪問着のようにそんなにフォーマルじゃないし、粋物なので今回のにはこれくらいがいいかなと。あと帯はこないだ、初めて自分で清水から飛び下りて買ってしまった袋帯。ピンクやグレーやグリーンや、いろいろな色が入っているので合わせやすいし、なかなか重宝してます。

ひーひー言いながらなんとか着付け終了。タクシーが下まで迎えに来てくれたので乗り込んでいざ会場へ。タクシーのインド系の運転手さんは着物が珍しいらしく、あれこれと話し掛けられておしゃべりしました。私達がつい数日前に来たばかりなのですよ、と言うとロンドン市内をあちこち説明しながら走ってくれました。国会議事堂、ビックベンの近くを走った時は「ここはイギリスの建物だけど、奴隷で連れてこられたインド人が作ったんだよ」と説明されて、ああーそうか!と目からウロコでした。そうだよね、そういう過去もあったんだよね。ロンドンはインド系の人もけっこう多くて、レストランも街に一件はかならずインドレストランがあるのですが(必ず美味しい)、そうか、そういう過去があったからか。。とちょっと違う側面を垣間見た思いでした。なるほど。

会場は Piccadelly Circus の近くだったのですが、このあたりは一方通行が多いらしく、大通りのエロスの像があるどまんなかで車を止められて「ここから会場のギャラリーには一方通行なので行けない。ここでいいか」と言われてしょーがないのでタクシーを降りて歩く事に。エロスの像のどまんなかを着物で横切り、いそいそと歩いて行く。うわぁーチンドン屋になった気分だわ!!はっ、恥ずかしい〜〜〜。皆が見てるわぁぁ。
まぁ、とはいえロンドンっ子らしい反応というか、アメリカ人みたいな大リアクションではなく「ほー」という感じなのね。目のはしでチラチラ見ているというか。たまにすごい勢いで話し掛けられることもありましたが。目が合うとかならずニッコリと微笑まれて。

パーティー会場に着く。ほんと、ピカデリーサーカスからちょっとのナイスロケーションです。しかししまった!結構ラフな感じの雰囲気ではないですか〜〜。DJもいてビートの効いた音楽が鳴りひびき、Club っぽい雰囲気。着物とかの必要もなかったかもう〜〜。まぁいいか。皆喜んでくれたし。たはは (^^;ゞ
お会いしたかった、EWACC の会長ともお会いできました。ちょっと今日はお忙しそうだし騒々しかったので、後日にでもまたお話しましょうとアポイントを取る。あと日本やイギリスの他のアーティストとも仲良くなったり、なかなか実りあるパーティーでした。ボディペインティングのアートエキシビジョンも刺激的で楽しかった(笑)
パーティーではたまったま、友人が会社で取り引きの合った上司(英国人)Gと会い、共通の友人も多いということで盛り上がっていました。まさかこんなところで出会うとは!という感じ。世間って狭いね〜。彼は日本語がベラッベラで以前は某日系企業のロンドン現地法人に勤めていたのですが(かなり有名人だったそうです)、今は転職して英国資本の金融機関に努めているとのこと。世界のあちこちを渡り歩いているエグゼブティブです。
パーティーも終わって11時ごろ、夕御飯を食べに行こうと、Gの案内で友人5人で連れ立って一緒にSOHOのレストランに繰り出す。きゃーまたもや着物姿でこの SOHO のど真ん中を!しかしもう慣れたわ。。。時間も時間なので酔っ払いも多く、この辺は危険だよということも聞いていたので緊張して歩いていたのですがけっこう色んな人に話し掛けられましたσ(^^; 危険な思いはしませんでしたが、ちょっとドキドキ。
地元で評判だという、タイ料理のお店へ。もう夜11時だというのに、店内は混み混み。料理もうんまーーーーい!!!すっごい美味しかったです。話題も弾んで、ワイワイと楽しく食事。
盛り上がったので食事のあとも、「どっかでお茶しない?」とまた SOHO の喫茶店へ。最近はやりのフラペチーノやカプチーノ、あとアイスクリームなどを頼んでお茶。通りは夜になってますます騒々しく、賑やかに活気づいてきているみたい。窓際に座っていたのですが、うわぁーっと騒ぎがあるのでふと外を見ると、インパクトあるドラッグクイーン(要はオカマさん)二人組が大騒ぎしながらすぐ外の通りを練り歩いている。聞くと、必ずこの時間、この二人組がこの辺歩くのでもう有名なんですって。。面白いーーー(^0^;)

なんだ、かんだで宿に帰ったのは夜2時過ぎくらいでした。疲れたけど面白かったーー!!実りあった夜遊びって感じ。色んな方とお会いできたし、おしゃべりしてお友達になれたし、日本からわざわざ参加してよかったよかった。
帰ったらバッタリと疲れて倒れこむ。そのまま後片付けも早々に、就寝〜。

2001.10.06(土) 5日目

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ハンプトン・コートの門にあった石像。かわいー。
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まるでディズニーランドのホーンデッド・マンションみたいな雰囲気!ちょっと暗いかな。
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広大な庭園でした。鴨、白鳥、リス、セキレイ、鹿がごろごろいた。

今日はロンドン在住で車を持っている友人Kが、郊外にドライブに連れて行ってくれるということで一緒にちょっと遠出。
最初はストーンヘンジにでも行こうかと言っていたのですが、途中で渋滞にハマり、この分じゃ到着するころには暗くなってしまうということで急遽予定変更して、もすこし近場の Hampton Court Palace(ハンプトン・コート宮殿)に行く事に。
ロンドンの中心部からちょっと南にいったところの、テムズ川のほとりに建つバロック的な美しいお城で、お庭も広大なイギリス式庭園でとても美しい。このお城を建てたのは「色好み」で有名だったヘンリー8世で、彼は奥さんをとっかえひっかえしたかったのですがその頃の宗教が離婚をゆるさなかったので、子供が生まれなかったり彼の気に食わなかったりすると無実の罪を着せてガシガシ奥さんの首をちょんぎったり宗教まで変えたりして女をとっかえひっかえした、というトンでもない王様だったそう。なんてやっちゃ。まぁしかしイギリス国内では、破天荒ぶりとその実績(国力はこの時代にとても増強されたそうです)日本で言う「織田信長」みたいな感じでなかなか人気なのだそうですよ。
このお城はヘンリー8世がとっかえひっかえした妻たちとの新婚旅行で使ったいわば別荘だったのだそうですが、無実の罪で殺された妻たちの亡霊が今でも城の廊下などに出るのだそう。。。(と、案内板に書いてあった)ま、エピソードもいかにもイギリスっぽいですが。
しかし、最後の妻も不安だったでしょうね〜〜今度はいつ自分が殺されるかってさ(^^; 王族も大変だよ。
庭内のティールームでランチ、その後広大な庭園で鹿とたわむれつつ遊んでいるうちに(ほんっとに野生のでっかい鹿がいっぱいいるの!角も立派でさ。さすがに近くには寄れなかったけど。バンビのお父さんみたいでした)日も暮れてきたので車に乗り込んで帰る。

晩ご飯は、Kの住んでいるところの近くにすごく美味しい中華レストランがあるということで一緒に行く。ネイティブの中国人もいっぱい食べにきていて、こういうところは間違い無く美味しいのだそうな。 うまーーーい!!
腹もくちくなり、ロンドンの美しい夜景を見ながら宿へ。あーたのしかった。

2001.10.07(日) 6日目

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大英博物館でもらった、JAPAN 2001祭のパンフレット。1年を通じてイギリスの各地で開催される様々なイベントが紹介されています。今回のイベントも記載されてました。大事にとっとこ。

今日の夕方の便で帰ります。お昼頃、EWACC の会長とお会いする約束をしていたので SOHO へ。友人もこちらでの友人とアポイントが取れたそうで、今日は別行動。

会長のMさんとは日本にいるときから何度か、やりとりをしていたのですがお会いするのは先日のパーティーの時がはじめて。この方とお会いできた事も今回の大きな収穫でした。
色々と今後のビジネスのお話。御期待に添えるかどうかわかりませんが、今後ともがんばります。。うーむ、うまくいくかなー。いくといいなー。ドキドキ。まぁともあれ、帰国してからの予定もちょこちょこと。

3時頃お別れして帰宅。このころから天気がすごく怪しくなってきて、雨がすごい勢いで降ってくる。うわぁー傘もってくんの忘れたよ。。こちらの雨ってぱらっと降って止んだり、が多いので油断してました。
昨日ハンプトン・コートまでドライブに連れて行ってくれたKが空港まで車で送ってくれるということで、ありがたくお言葉に甘える。買い込み過ぎた雑誌や本のせいで、トランクがパンパンに重くなっていて。。。電車だとかなりキツいところでした。雨もかなりひどくなってきていたしね。感謝!

雨のせいか渋滞がひどくて、飛行機の出発は8時15分だったのですが6時半ごろ到着(ほんとは2時間前にチェックインしていないといけないんだけどね)。ところが、この雨と風のせいで飛行機がの出発が遅れていて、予定の便もかなり今遅れていて予定通り出発するかわからないとのこと。げげっ、私達1時間のインターバルでパリで乗り換えがあるんですけど!大丈夫ですカ〜〜〜!?
聞くと、そのフランスブラックなコギャル系のおねーちゃんは「ちょっとわからないのでー、今はチェックインしないでー、情勢がわかるまでもう少しまってからもう一度来てー」とのたまう。(不安だよ!あんたのいーかげんそうなその態度が!)と思うが、言葉も思い付かないし怒らせると怖いのでぐっと我慢。とりあえず30分後にもう一度チェックイン。予定の出発時刻は刻々と迫ってるのに、不安ですよ〜。
するとおねえーちゃんは私達の顔を覚えていたらしく(よかったよかった)「飛行機はちょっと遅れて出発するけどパリでの乗り換えもオーケーよ」という。大丈夫かな。。でももう行くしかあるまい。
チェックインしてみると、私達の乗るはずの飛行機は遅れに遅れていて2時間以上のdelay だったそうなのですが、搭乗員のおねーちゃんは搭乗予定機を繰り上げてくれて、一つ前の便の、パリ行きの飛行機にしてくれたみたい。これだと予定の8時15分より15分のみ遅れた、8時30分の飛行機に乗れて、パリでの乗り換えのインターバルも45分とタイトですがセーフだという。やるじゃん、おねーちゃん!疑ってごめんよ!

ところが、この飛行機も結局また予定時刻より30分程遅れて、結局出発したのは夜9時。げげ、やばいんちゃう?とはいえもう機上の人なので。。いまさらじたばたしても仕方ない。一度はチェックインしてるし、トランジットだからいくらなんでも、置いていかれることはないでしょう。
飛行機は無事にパリに到着(しかしこの飛行機、これまでに体験したことないくらい揺れましたよ!!スチュワーデスさんが通路で飲み物など入っていたビンをひっくり返すくらい。怖かった)。早く行かないと。。と、シートベルトを外したらとっとと身支度して飛行機を出る。すると、すごい形相をした搭乗係のおねーさんがタラップのところで私達を待ち構えていて、「あなたたち成田いきますか!!早く、早くこちらへ!!!Hurry, VERY hurry up!」で、飛行機のすぐ後ろで待機していた車に詰め込まれる。そしてそのまま滑走路を爆走。こ、こわーー!!(ある意味)待ってたのね。。。
なんとか乗り換えも無事にすみ、飛行機に乗り込む。あーこれで一安心。。。なんだ、かんだで直前にチェックインした事もあり、友人とは席がバラバラになってしまいましたがこれも仕方ないでしょう。色々と疲れもあって、ワインをちょっと飲んでとっとと寝る。帰りの便は行きと違ってあまり不安も感じませんでした。慣れかな??(ところがこの飛行機に乗っている途中、雲の下ではアメリカの報復攻撃がはじまっていたのだそうだ。。。ひえー。知らぬが仏。)

2001.10.08(月) 7日目

日本時間 PM06:00 ごろ無事に到着。今回もダンナさんが迎えに来てくれました。いつもありがとう〜。到着後開戦のニュースを聞いてびっくり。そんなことに!!いやぁ、ほんとくぐり抜けてきたというかんじだったのね。
ともあれ、無事にかえって来れてよかったよかった。


色んな人に支えてもらった旅行でした。あれこれお世話してくれたロンドンのK氏をはじめ、会社を休んでロンドンまでつきあってくれた友人、パーティーで偶然の再会をしてあちこちSOHOを案内してくれたG氏、あれこれお世話して下さったEWACCの会長、そして日本にて気持ちよく送りだして空港までの送り迎えをしてくれたダンナ様。
本当にありがとうございました。皆様のおかげで大変有意義で、楽しい英国行きとなりました。感謝忘れません。
行って良かった!これを無駄にしないよう、また頑張るゾッと!!